みなさんこんにちは、管理人のてっぺいです。

 子供を同乗させてお出かけする際の乗車人数換算の話で、「子供は大人の半分相当」というキーワードが出てくることがあります。

 誤った換算人数で定員一杯、またはギリギリで乗車した場合に乗車定員オーバーによる違反になる可能性がありますので、実際の正しい換算内容と、適正乗車人数に関して解説しています。

 本記事についてはプライバシーポリシーに基づき可能な限り細心の注意を払って掲載しておりますこと予めご了承頂いた上でお読み頂けると幸いです。

 また本記事の一部には実際に警察本部等に問合せした内容がありますが、どこの警察本部といった内容まではお答えすることができません。ご了承下さい。

 本記事は2024年11月28日時点のものです。記事掲載後の経過状況によっては実際の内容と異なっている場合があります。予めご了承下さい。

気になった方はこのまま読み進んでみて下さい。

子供の人数換算に関する道路交通法

ジュニアシートのイラスト

道路交通法「第53条」

こちらに人数換算に関する記載があります。

(乗車定員及び最大積載量)

第五十三条

自動車の乗車定員又は最大積載量は、本章の規定に適合して安全な運行を確保し、及び公害を防止できるものとして、告示で定める基準に基づき算出される範囲内において乗車し又は積載することができる人員又は物品の積載量のうち最大のものとする。ただし、二輪の軽自動車(側車付二輪自動車を除く。)にあつては乗車定員二人以下、車両総重量二トン未満の被牽けん引自動車にあつては乗車定員なしとする。

前項の乗車定員は、十二歳以上の者の数をもつて表すものとする。この場合において、十二歳以上の者一人は、十二歳未満の小児又は幼児一・五人に相当するものとする

出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)

 「道路運送車両の保安基準第53条第2項」に、12歳以上の者1人は12歳未満の小児または幼児1.5人に相当すると定められています。

 つまり乗車定員における子どもの人数は、12歳未満の子ども3人は大人2人相当」として計算されるので、車に大人2人、子供3人乗っていたとしても、子供の換算部分を加味すると人数カウントは法律上4人になります。

乗車人数について

【普通免許で運転可能な乗車人数】

・軽自動車は最大乗車人数は4人まで

・普通車は最大乗車人数10人までの車を運転可能

 (車の最大乗車人数は車検証に記載されているので確認してみましょう)

【補足(軽自動車)】

軽自動車イラスト

 最近の軽自動車は普通車と遜色ないくらいのボディーサイズで、小型の乗用車タイプに比べても車内が広いことも珍しくなくなってます。

 そんなボディーサイズが大きな軽自動車でも乗車人数は「原則4人」までとなっており、設計上定められた内容であるため、軽自動車は4人を超えて乗車することはできません。

【補足(普通車)】

ワンボックスイラスト

 普通車については車種によって違いますが、代表的な車種となると「グランドハイエース」なんかは10人乗車可能なモデルがあります。

 中・大型ミニバンのアルファード・ヴェルファイアー、ノア・ヴォクシーは6~8名、その他小型、中型車で5名となっています(TOYOTA車種ばかりですみません)

【補足(普通運転免許と中型免許)】

運転免許証のイラスト

 中型免許の最大乗車定員は29人までとなっていますが、平成19年6月1日以前に普通免許を取得した人に付与された中型免許(8tに限る)については、「運転可能な中型車が限定されている」だけでなく、乗車定員も10人以下」ということであくまで「普通運転免許の範囲内」の免許です。マイクロバスも運転できませんので注意。

道路交通法第26条にある例外的な免除

チャイルドシートのイラスト

(座席ベルト及び幼児用補助装置に係る義務の免除)

第二十六条の三の二法第七十一条の三第一項ただし書の政令で定めるやむを得ない理由があるときは、次に掲げるとおりとする。

法第七十一条の三第三項ただし書の政令で定めるやむを得ない理由があるときは、次に掲げるとおりとする。

運転者席以外の座席の数以上の数の者を乗車させるため乗車させる幼児の数に等しい数の幼児用補助装置のすべてを固定して用いることができない場合において、当該固定して用いることができない幼児用補助装置の数の幼児を乗車させるとき(法第五十七条第一項本文の規定による乗車人員の制限を超えない場合に限る。)。

出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)

 安全装備の内容があるので、4人乗車の軽自動車は「原則」乗れませんが、座席に対して幼児用補助装置全てが設置出来ない場合、換算人数が法的上限を超えないことを条件に免除の内容があります。但しこれは緊急時の措置であり安全上推奨されない内容となります。

法的解釈について警察の方に伺った内容

 12歳未満の子供は3人で大人2人分という換算内容から、「こんな乗車の組み合わせはどうなんだろう?」ということを思ったことはないでしょうか?

【軽自動車】

 運転席、助手席に大人1名ずつ

 後部座席に子供3人(12歳未満)

 法的換算人数:4名(実乗車人数5名)

【普通車(8人乗りタイプ)】

 ・運転席・助手席に大人1名ずつ

 ・2列目、3列目に子供4人ずつ(12歳未満)

 法的換算人数:8名(実乗車人数10名)

実際に「警察相談ダイヤル」と「警察本部」で聞いてみました。

 相談ダイヤルの方は「相談係」という立ち位置ですが、知りうる範囲で答えて頂けますが、今回は専門性が高くなった事を察して、本部の法律担当を紹介して頂くことになりました。

換算部分の解釈は同じ

警察官女性のイラスト

 相談ダイヤル担当の方と、警察本部の法律担当の方の回答として、実際の人数だけでみると乗車可能人数を超えていますが、道路交通法の法的解釈をした場合は「乗車可能人数内に収まる解釈は同じ」でした。

 実際に乗車することはないですが、法的解釈として換算人数で実際に乗車した場合に問題があるかどうかについては警察本部の方に確認した内容になります。

12歳未満の子供の換算人数内容は確かに子供3人に対して大人2になります。

第71条、53条、26条に関連する内容となり、6歳未満の幼児に対する幼児用補助装置全てを固定して用いることができない場合の記述は確かにありますが、やむを得ない状況だけでなく安全上の問題があります。

法的には乗車可能な解釈になるものの、事故が発生した場合に、安全確保の難しい状況となるだけでなく、事故発生時の身体的リスクが非常に大きい。

「乗車人数に合った車種への変更」、「複数台の分散乗車」で安全補助具を必要分用意して「車検証上の人数内」で乗車頂きたい。

という回答でした。

 警察の立場上当然と言えば当然かもしれませんが、安全上に関わる内容なので、本部の方も相談ダイヤルの担当の方も「はっきりとした肯定」はされない点は同じです。

解釈上そうなるが、決して「はいその人数で乗れます」というような回答は無かったです。

所轄、県による解釈違いは基本無い

警察官男性のイラスト

 また調査時に見かけたネット記事の中には、「警察に問合せした際に換算人数ではなく車検証に記載された人数を超える乗車は出来ません。」という回答があるなど、県によって警察の見解が違うという内容もありました。

この内容も念のため聞いてみました。

都道府県別で違いがあるということは無く「法解釈」に基づきます。

換算人数で車検証以上の乗車人数となった場合はシートベルト等の安全補助具が装着出来ない危険な状態となるので、車検証の乗車人数内容は恐らく「注意喚起」でそのように言われた可能性があります。

という回答内容で、県によって解釈が変わることは基本的に考えにくいとのこと。

相談ダイヤル担当の方も、本部法律担当の方も見解は同じでした。

 警察本部法律担当の方、相談係の方、お忙しい中疑問にお答え頂きありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。

定員外乗車違反の罰則について

警察に捕まるイラスト

 乗車定員を超えた人数を乗せて走行した場合はどうなるのか?について、道路交通法第57条の「定員外乗車違反」に該当することになり罰則が科せられます。

 定員外乗車違反の罰則として、「違反点数」は同じですが、「反則金」は車種や大きさなどによって違ってきます。

車種   \罰金・点数違反点数反則金
小型特殊車・原付1点5,000円
普通車・二輪車1点6,000円
大型車1点7,000円

最後に

如何でしたでしょうか?

特に26条内容は例外内容が中心に記載されており、日常的な利用を前提としていません。

 結果としては警察の法担当の方や、相談係の方が回答されたように、「車検証に記載されている乗車可能な人数内」かつ、「補助具が必要な子供がいる場合は必要分の補助具設置をして安全対策をしっかりしての乗車」が望ましいです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

それではまた次回。

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