こんにちは、てっぺいです。

 今回はタイトルまんまですが、「対向車、先行車がいるのにハイビーム走行」すると違法になるという内容です。

 道路交通法で常時ハイビームなったと思っている貴方は肝心な部分が抜けている可能性があります。

 そのハイビームが使用状況によって違法になることを知らない方が意外と多いです。

 対向車や、後続車でハイビームになっていることで眩しい思いをされている方が意外と多く、投稿サイトなどでも状況を訴える内容も見受けられます。

 最悪不要なトラブルを引き起こす可能性があるので、交通ルールを改めて認識したい方、被害に遭わないための内容を知りたい方はこのまま読み進んでみて下さい。

 本記事についてはプライバシーポリシーに基づき可能な限り細心の注意を払って掲載しておりますこと予めご了承頂いた上でお読み頂けると幸いです。

 本記事は2024年03月28日時点のものです。記事掲載後の経過状況によっては実際の内容と異なっている場合があります。予めご了承下さい。

結果

ハイビームが相手に与える影響は大きい

「減光等義務違反」で検挙対象となります。

普段ハイビーム走行されている貴方は大丈夫でしょうか?

 ハイビーム積極活用はいいのですが、先行者、対向車がいる場合は、ロービームに変更する「減光措置」をとらないといけないのです。ここを理解していないか、面倒だから知っててハイビームにしてるか、気付かない、光軸ズレなどが考えられます。

 対向車も先行車もいない場合はいいですが、いる場合は相手がかなり眩しい思いをするのと、事故誘発、または不要なトラブルの危険性もあるので「ロービーム」にしましょう。

 ハイビーム走行車が増えてきている原因と思われる一つに、「改正道路交通法によるハイビーム利用の明確化」と言われ、警察や交通安全啓蒙関連によるハイビームの積極利用が強調されて広まった説が有力です。

 教本への明確化とあるので教本には記載がありますが、キャンペーン関係の中には「減光等義務違反」が記載されているだけだったり、それをしないと違反になる肝心な内容の記載がないケースが多く、「減光措置」の具体的に説明がしっかり記載された内容は調査した限り少なかったです。

 警視庁や各都道府県警察署のサイト、道路交通法サイトへ行けば確認は出来ますが、一般庶民がサイトを訪れてまで毎回確認なんて意識の高いか、法関係以外は難しいと思います。

 これより先についてはより詳細な情報を紹介していきますので、気になった方は是非このまま読み進んでみて下さい。

夜間走行時の前照灯はハイビームが基本

 道路交通法上は原則ハイビームであり、対向車、先行者がいる場合に交通の妨げにならないよう、減光措置をする必要がある旨が記載されています。

 それが第52条2項で、これを怠った場合は「減光等義務違反」の対象となり違反です。

 相手に眩しい状態を与えて視界不良を起こすことにより事故を誘発させてしまう可能性があるためです。

第五十二条 車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあつても、同様とする。

 車両等が、夜間(前項後段の場合を含む。)、他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合において、他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、政令で定めるところにより、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない。

(罰則 第一項については第百二十条第一項第五号、同条第三項 第二項については第百十七条の二第一項第四号、第百十七条の二の二第一項第八号ヘ、第百二十条第一項第六号、同条第三項)

備考

「減光等義務違反」とは、法第五十二条第二項の規定に違反する行為をいう。

出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)

元々ハイビーム前提での道路交通法

52条の解釈では「他の車両等の交通を妨げるおそれがある場合は減光しなさい」という記載になっているので、道路交通法上ではハイビーム走行することが前提となる内容になっています。

 自動車の前照灯は2種類あり、ハイビームは「走行用前照灯」、ロービームは「すれ違い用前照灯」という名称になっています。

 つまり、通常はハイビームとなり、先行車がいる場合、すれ違う場合はロービームにするのが本来の使い方になるのです。

 逆を言えば、先行車もいない、対向車もいない状況でのロービーム走行は「違反」になってしまいますが、検挙される可能性は低いとのこと。

なぜ常時ハイビームで走っているのか?

原因として多かった内容

  1. 道路交通法で違反になることを知らない
  2. 暗いから(意図的)
  3. ハイビームの消し忘れ(ロービーム戻し忘れ)
  4. 実は光軸ずれ、車両バランス崩れのロービーム

 最近騒がれているハイビームで常に走っている車が多い原因の一つに、「先行者がいる場合や、対向車とすれ違う場合はロービームにすること!」この内容を理解していない可能性があるのです。

(中には意図的にされている方もいますが・・・)

 学科試験に合格して運転免許を所持しているので、道路交通法を理解しているはずなのに・・・と思いますが、あの難解な文面を全てというのはちょっと難しいと思います。

 では難しい部分をいかに分かりやすく周知するか?になりますが、一般的な手法としては、「その内容を簡潔に強調して周知」が一番手っ取り早いと思います。

 交通安全上、夜間やトンネルなどの暗い場所では灯火義務があるので、特に歩行者や自転車、障害物の早期発見において、ロービームよりハイビームがいかに有効であり、事故防止に繋がるという事実と、比較資料による一目見て分かる内容など、強調したい部分だけ切り取るのもよくある手法。

 事故防止という意味でも積極的な利用を推奨するのは良いのですが、夜間走行時のハイビームが強調され過ぎて、減光措置に関する内容が少ないことで肝心なところの周知が足りないのも原因である可能性が高いです。

眩しいけど実はハイビームではないことがある

光軸調整不良

ハイビームが相手に与える影響は大きい

「整備時の締め付け不足」、「外部衝撃」、「長時間運転による経年劣化で固定する力が緩んだ」など、なんらの原因でヘッドランプの光軸に不具合が生じ、本来よりも上向きになっている可能性が考えられます。

 レベリング調整機能のあるオートレベリング、マニュアルレベリングでも、なんらの原因で光軸異常になる可能性はゼロでは無いので、ロービームでも対向車からよくパッシングされる方は、ヘッドランプ光軸が適正かどうかについて確認することをお勧めします。

 光軸調整は費用がかかりますが、見てもらう予定のディーラーや量販店が陸運局の「指定工場」であるか確認しましょう。

 指定工場ではなく、認定工場だった場合は陸運局持ち込み対応になったりしますので、事前に確認されることをお勧めします。

車両バランスが後方寄りになっているだけ

ハイビームが相手に与える影響は大きい

 乗車人数が多い時、または後席、ラゲッジへ重い荷物を積載している場合に、搭乗者や積載荷物の重量で車体後部が沈む状態となり、ヘッドランプが意図せず上向きになります。

 このような状況の場合は、前照灯がロービームでもハイビームのような上向き状態になってしまうことがあります。

 「オートレベリング機能搭載車」であれば自動で上向いた光軸を適正に調整してくれますが、オートレベリング機能非搭載車の場合は「マニュアルレベリング」により、調整用ダイヤルで光軸を下向きに調整可能です。

光軸調整でロービーム

【90系ノアのマニュアルレベリングダイヤル(赤枠)】

90系ノア_マニュアルレベリングパネル

 オート、またはマニュアルによる光軸調整機能については、2006年以降の製造車に義務付けられていますが、それ以前の車種には搭載されていない可能性があるため注意。

 乗車位置が助手席、運転席だけなら基本不要ですが、後方座席への乗車、荷物の積載などがある場合は、近いケースごとにダイヤル値の設定情報が車の取扱説明書に記載されているので一度確認されることをお勧めします。

【運転席、助手席のみ乗車の標準レベル0】

90系ノア_マニュアルレベリング0

【後席・ラゲッジ状況に応じて変更(ダイヤルは大体最大5まで)】

90系ノア_マニュアルレベリング5

注意:レベリング調整のない車種は取説に記載がない場合があります。

故障の可能性が高い事例

オートハイビーム、センサー機能不具合

 最近増えていますが、レバー操作不要で自動でハイビームにしてくれる「オートハイビーム」という機能があります。

 先行車、対向車をセンサーで感知し、自動で切替てくれるはずですが、センサー故障でロービームにならなかったり、オートハイビームモードの時に光軸調整が上手く機能しないことでロービームに戻らないという可能性もあります。

 整備不良になり、本来走行してはいけない状態のため購入先のディーラーなど、整備可能なところで修理してもらいましょう。

実体験での内容(やはり知らなそう)

後続車のハイビーム

 仕事帰りに、ハイビームのまま走行する新型シ〇ンタが後続車でいたのですが、信号待ちでちょうど隣に来たので窓越しにハイビームになっていることを教えた時の話です。

ドライバーは中年の女性でしたがやり取りは以下です。

私「ヘッドライトハイビームになってますよ」

相手「自動で勝手にハイビームになるの」

私「(心の中:出たばかりの新型シ〇ンタなのに?、自動で切り替わらないってセンサー故障じゃないの?)」

私「前に車がいるのにハイビームは違反になる可能性ありますよ」

相手「え!?、じゃあ(自動)切ります」

 その後信号が変わったので走行再開となりましたが、その女性ドライバーはお礼なのか、オートではない意図を伝えたかったのか真相は不明ですが、交差点で曲がる際に、先行していた私の車にハイビーム一発ポンをして走り去っていきました(ハイビームのレバーは正常みたいです(笑))

 停車時に教えた時は先行者が目の前にいるのに確かにハイビームだったのと、車種が比較的新しい新型シ〇ンタだったので、実はレバーがハイビームモードだけだったのでは?と勝手に思い込んでいました。

もし本当にセンサー故障なら整備不良ですね・・・。

結果としては道路交通法で違反になるという認識はなかったようです。

違反するとどうなる?

「減光等義務違反」の場合、普通車の場合は6000円の反則金と違反点数1点です。

常時ハイビーム走行している車両を多く見かけますが、検挙された現場、検挙されたという話は聞いたことがありません。

まあ警察もハイビーム推奨している側ですし検挙は難しいでしょうね。

一応法規上は常時ロービームも状況によっては「違反」ですが、無灯火ではない限り注意される可能性も極めて低いと思います。

ハイビームあるある

SUV代表格 初期型ハ〇アーのロービームが眩しすぎ

 かなり前に友人のハ〇アーで雪山に行った時の内容ですが、先行車の後部座席に座っている方が何度も後方を振り返り、手で目を覆うなどの「眩しいアピール」を出すので、友人が「ローなんだけど良くあるんだよねー」と一瞬、ハイビームに切替すると、「ハイビームではないがローでも眩しい」と観念したようで、座布団を後方に置いて窓を塞いでいました。

 このように正規の整備を受けた光軸設定でも、SUVのような車高の高い車は通常のロービームより眩しい状態になる場合があります。

 マニュアルレベリング機能があれば光軸調整することで回避できますが、当時はレベリング機能義務化以前のお話なので搭載されていませんでした。

おじいちゃん、おばあちゃんの軽トラ

【事前補足】

 軽トラを運転されている方全てでは無い事は十分に認識していますので、この点についてはご了承下さい。

ハイビームで常時走行している車種の中で、「軽トラ」もよく見かけます。

 たまたま交差点で隣になった時に、運転席のパネルが見える時があったのですが、ハイビームランプ点いていました(笑)

 信号待ちでは深めに座っているのに、走り出すと前のめり気味になっている方もいるので、勝手な想像ですが「自身の夜間視界不良」による光量確保が原因では?と思ってしまいます。

道交法の内容知ってるかどうかはわかりません。

地域別ハイビームアクション

 運転していますと、道路交通法にはない習慣的な内容に「カーボディーランゲージ」があります。

「ありがとうハザード」は特に有名と思いますが、車線割り込みさせてもらった時に、譲ってくれた後車に対して「ありがとう」の意味で使用しているケースもあります。

 「ありがとうハザード」は本来の使い方ではなく事故を誘発する可能性があることでも話題になる内容で賛否があります。

ハザードランプは(非常点滅表示灯)名称のとおり、非常時に使用する機能であり、詳細はそれで結構な内容になるので今回は割愛します。ご了承下さい。

 ちょっと長くなりましたが、ハイビームもカーボディーランゲージ的に使われることがあり、対向車が速度を落としてパッシングしたときは、「道を譲ってくれる」という合図になります。

 譲られた車は「お礼にクラクションを軽く鳴らす、またはお礼の手を挙げる」という動作を組み合わせるのがこれまで良く聞く内容でしたが、最近はクラクションの代わりに「ハイビーム」でお礼をされる方が増えています。

(サンキュークラクションも緊急時以外なので厳密には違反です)

ところが地域が変わると通用しないことがあります。

 地域的な限定は難しいですが、よく聞く地域として関西圏のパッシングは異なるという内容です。

 先ほどのハイビームによるパッシングを対向車がした場合、「こちらが進むのでそちらは止まってて」という逆の意思表示になる事が多いようです。

 先にも述べましたが、道路交通法にない「ローカルルール」なので、場合によっては違反になる可能性だけでなく、意思の齟齬により最悪事故に繋がる可能性もあるので注意が必要です。

怒りのハイビーム仕返し

 こちらの前照灯がハイビームまたは、ロービームでも車両バランスで眩しい状態になっている場合に、対向車がパッシングして教えてくれることがありますが、中には対向車が眩しいことに腹を立てて、報復ハイビームをすることもあります。

不要なトラブルへの発展

 前照灯のタイプも時代に合わせて増えてきましたが、対向車のハイビームは眩しいものです。

 眩しさは人によって感じ方が異なるので、全ての方が同じ感覚ではありませんが、昔からあるハロゲンタイプは、眩しいが視線を適切に逸らせばなんとか回避しやすいタイプと思います。

 HIDやLEDは目を刺すような眩しさで視線逸らしだけではちょっと難しい時があります。

 眩しさは人によって感じ方が違いますが、中にはハイビームに対して激昂し、信号待ちで降りて来てオラオラする方もいます。

 信号待ちで降車するのは「停車」とみなされるので違反になる可能性がありますが、高ぶった感情はそんなことお構いなしになってしまう方もいらっしゃいます。

 ドラレコ装着率が50%を超えたこのご時世でも、証拠上等、そんなのお構いなしで腹いせに車に損害及ぼす行為や、口論に発展するケースもあります。

 停車によることで後続車からの衝突リスクや、車線を塞ぐ事になるので、後続車が車線変更を余儀なくされるなど、周りの交通影響など色々と発展してしまう可能性もあります。

「不要なハイビーム」はしないようにしましょう。

悪質なケース

対向車が思わぬ行動にでることがあります。

 視聴した時は結構衝撃的でしたが、注意喚起のドラレコ動画で、こちらのハイビームに激高した対向車が反対車線超えて威嚇や、進路を塞いだ挙句、降りてきてオラオラという非常に怖い内容もありました。

 先行車へのハイビームに対しては、同じく眩しいことに激高し、急ブレーキしてきたり、車線変えて避けようとしても、再び同じ車線で進路を塞ぐ「ブロッキング」といったあおり運転の被害を受けることがあります。

原則ハイビームですが、「先行車、対向車がいる場合の不要なハイビームは注意」です。

最後に

如何でしたでしょうか?

 警察や交通安全協会などの交通関係機関が推奨しているとおり、夜間の歩行者や自転車、障害物に対して早期視認出来るだけでなく、相手にも伝えることができるので、ハイビームは正しく使用することで事故防止にもとても有効です。

 その反面、先行車や対向車がいる場合に知らずにハイビームのまま走行していると、「減光等義務違反」で検挙対象となるだけでなく、対向車の運転手に対して視界不良を与え、事故を誘発する可能性もあるだけでなく、トラブルの原因になりかねないので注意が必要です。

今回は以上となります。

本記事が少しでも参考になれば幸いです。

それではまた次回。

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